一部には、「そんなチンケなスタジアム建てるくらいなら、既設の競技場のある地方へ移転しろ」なんて声があるようだが、ちょっと待てと言いたい。
実際、関東界隈はLeagueONE所属クラブが林立していることは事実。だが、移転となれば、そのスタジアム建設コストと大差ないレベルのコストの拠点移動費が発生する事は無視できない。
日本ハムやダイエー(現ソフトバンク)が移転して成功している例を挙げたがるだろうが、さすがにそれは暴論がすぎる。「野球にできてラグビーにできないはずはない」とでも言い出しそうだが、それはラグビーの現状を理解してなさすぎ。「稼ぐ力」が、野球とは雲泥の差だ。
それより何より、選手やスタッフたちの事を考えてなさすぎ。移転により、競技の継続を断念しなければならない選手が出てくる。
LeagueONEクラブの関東界隈への集中は、確かに看過できない問題だが、現状、一定レベル以上のクオリティのラグビーを「供給」し続けるには、関東界隈への集中は受け入れざるを得ない。
無論、行く行くは是正されていくべきだとは思うが、「急いては事を仕損じる」とも云う。
まずは、「稼げるラグビー」の文化構築が先決だ。
スタジアムのスケールも、2500人は、身の丈にも合致していると思う。
全てのクラブが、DIV.1を目指さなきゃならないという話でもない。こじんまりとしたスタジアムで、アットホームな雰囲気でラグビーを楽しむ空気が作られるなら、これは素晴らしい事だと思う。
もしも今後、この狭山ラガッツの取り組みが成功を収めるようであれば、プロスポーツ界の空気も一変していくだろうと思う。
境遇の似た、日野レッドドルフィンズやウォーターガッシュ昭島や戸田レビンズ、そして、赤字にあえぐ地方の各Jリーグのクラブにも、ぜひご検討をお奨めしたいくらいだ。
あえて「野心を持たざる」もまた、地域に愛され、未来永劫栄えていく道のひとつなのだ。
Makoto

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